麻布十番「浪花家総本店」“たい焼き発祥”の店で出会った伝統の一丁焼き|昭和風情の残る甘味処

麻布十番「浪花家総本店」一丁焼き特有の“必要な形だけ”が残った潔いフォルム メトログルメ
麻布十番「浪花家総本店」一丁焼き特有の“必要な形だけ”が残った潔いフォルム

麻布十番「浪花家総本店」たい焼き発祥の店で出会った伝統の一丁焼き

麻布十番でランチを探して歩いていた日、ふと「焼きたての香りをまとった和の甘味が食べたい」と思い立ちました。そんなとき頭に浮かんだのが、麻布十番駅から歩いてすぐの場所にある「浪花家総本店」。この場所に佇む昔ながらの甘味屋さんは、観光で訪れたときにも、商店街の散歩中にも何度か前を通ってきましたが、実際に一人で腰を据えて味わうのは今回が初めてでした。

麻布十番「浪花家総本店」麻布十番「浪花家総本店」雑誌でもテレビでも取り上げられることの多い名店
麻布十番「浪花家総本店」麻布十番「浪花家総本店」雑誌でもテレビでも取り上げられることの多い名店

雑誌でもテレビでも取り上げられることの多い名店ですが、どこか“街とともに息づいている店”という雰囲気があって、初めてでも緊張しない柔らかさがあります。大量生産とは真逆の、職人さんが一つひとつ手で焼く「一丁焼き」。その様子を眺めると、焼き手の所作が静かに伝わってきて、思わず足を止めたくなるほどです。

麻布十番「浪花家総本店」の外観と店内

昭和の情緒と手仕事の香りが漂う甘味処

麻布十番商店街の中でもひときわ存在感のある外観。淡い茶色の暖簾は風情があり、どこか懐かしさをまとっています。入口前には数人の列ができており、待っている間もたい焼きが焼けていく香ばしい香りが鼻をくすぐります。

麻布十番「浪花家総本店」風情のある淡い茶色の暖簾
麻布十番「浪花家総本店」風情のある淡い茶色の暖簾

店内に足を踏み入れると、ギュッと時間が巻き戻るような感覚に包まれます。細長い店内の壁沿いには焼き台があり、金型で一匹ずつ焼き上げる姿が見える配置。二階へ続く階段があり、その先に甘味処のスペースがあります。

焼き場に立つ職人さんは、言葉少なに淡々とたい焼きを焼き続けていました。その姿には、創業1909年から積み重ねてきた“日常の仕事”に近い凄みが感じられます。観光のために整えられた雰囲気ではなく、麻布十番の街で生きてきた甘味屋さんの素朴さ。こういう空気に触れると、つい長居したくなってしまうのです。

想像よりずっと小ぶりな「たい焼き」の見た目

薄皮から餡が透けるような美しさ

今回注文したのは、もちろん看板の「たい焼き」。焼き上がりを待ち、手渡されてすぐに受け取ると、まず驚くのはその軽さと小ぶりさです。

麻布十番「浪花家総本店」一丁焼き特有の“必要な形だけ”が残った潔いフォルム
麻布十番「浪花家総本店」一丁焼き特有の“必要な形だけ”が残った潔いフォルム

一般的なたい焼きと比べるとひと回り小さい印象で、薄い皮から餡の濃い色が薄っすら見えるほど。羽根はほとんどなく、一丁焼き特有の“必要な形だけ”が残った潔いフォルム。持った瞬間に「焼きたてならではの甘い香り」がふわっと広がり、その場で頬をゆるませてしまいます。

この薄さ、そしてこの香りの良さは工場生産では絶対に出せないもの。手で焼く職人さんの火加減の妙が、見た目からも伝わってきます。

小豆が香る“豆感”ある餡──優しい甘さで何個でも食べられそう

口に入れて最初に広がるのは「小豆そのものの香り」。甘さは驚くほど控えめで、後味がすっと消えていきます。実はこの餡、毎朝一日一釜、8時間かけて炊き上げているとのこと。そう聞くと、この自然な甘さの理由に納得します。

しっぽの先までぎっしり詰まった餡は、舌でつぶすとしっとりほどけるような質感。粒の残り具合が絶妙で、派手な甘味ではなく、淡く続く旨味。個人的には、甘味処の餡で“豆の香りが残っているタイプ”が好きなので、この風味はかなりストライクでした。

麻布十番「浪花家総本店」“豆の香りが残っているタイプ”
麻布十番「浪花家総本店」“豆の香りが残っているタイプ”

一匹食べ終わっても、重さより「もう一匹食べたい」という気持ちが先に来ます。これは流行りのスイーツというより、毎日でも食べられる和菓子の感覚に近いもの。長年愛されている理由がよくわかります。

たい焼きの味わい──薄皮 × 豆の香りという唯一無二の組み合わせ

皮は薄いのにパリッと香ばしい。噛んだ瞬間、餡と一緒に“香りが抜ける”心地よさがあります。最近は厚めの皮や変わり種のたい焼きが増えていますが、「浪花家総本店」のたい焼きはその対極。

麻布十番「浪花家総本店」“本物の元祖系スイーツ”に出会える名店
麻布十番「浪花家総本店」“本物の元祖系スイーツ”に出会える名店

音がするほどの軽い食感なのに、餡の存在感はしっかりある。中と外のバランスが計算され尽くしていて、食べ進めても飽きが来ません。薄皮だからこそ餡が主役で、豆の香りがストレートに伝わる仕組みになっています。

こういう“本物の元祖系スイーツ”に出会うと、やっぱり足を運んだ人にしかわからない体験があるな…としみじみ感じました。

浪花家総本店の豆知識

持ち帰りの温め方、夏の人気メニュー、伝統の理由

浪花家総本店のたい焼きには、いくつか知っておくと楽しめるポイントがあります。

  • たい焼きは焼きたてが一番美味しい
  • 持ち帰り時はオーブンで軽く温めると“焼きたて感”が復活
  • 夏季はかき氷が大人気で、特に「あんこ+氷」の組み合わせは格別
  • 2階では焼きそばやあんみつなど軽食も楽しめる
  • 店内はやや暑い季節もあるが、それがかき氷の美味しさを引き立てる
  • 観光客だけでなく地元の常連も多く、甘味の“街の顔”のような存在

こうしたちょっとした豆知識を踏まえて訪れると、同じたい焼きでも感じ方が少し変わります。

東京で“昔ながらのたい焼き”が食べられる店は?

麻布十番「浪花家総本店」“時の止まったような場所”を求める人にはぴったり
麻布十番「浪花家総本店」“時の止まったような場所”を求める人にはぴったり

東京で昔ながらの一丁焼きたい焼きを探しているなら、麻布十番「浪花家総本店」は間違いなく候補に入るお店です。華やかな街にありながら、手仕事の香りがそのまま残っている貴重な甘味処。都会の中にぽつんと残された“時の止まったような場所”を求める人にはぴったりだと思います。

総評:甘味好きなら一度は訪れてほしい伝統ある名店

2025年現在、小ぶりとはいえ一匹200円という価格で、このクオリティのたい焼きが味わえるのは驚きです。物価高の中、長く続けてきた甘味屋さんならではの“手頃さと誠実さ”がにじみ出ています。

麻布十番でランチや散歩をするとき、つい寄りたくなる温かみのある場所。観光客の行列の中にも、常連さんが日常的に買いに来る姿があり、地域に根ざした甘味処であることがよくわかります。

もし甘いものが好きなら、たい焼き発祥の名店「浪花家総本店」は一度は訪れてみてほしい。焼きたての香り、小豆の風味、職人の静かな手仕事──そのすべてが“ここでしか味わえない体験”として心に残るはずです。

↓東京都内で出会えるおすすめグルメ「たい焼き」編↓

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元祖たいやき 浪花家総本店 麻布十番

【住所】〒106-0045 東京都港区麻布十番1丁目8−14

【電話番号】03-358-34975

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