西荻窪「シュウマイルンバ」名物焼売を実食|注文後に蒸し上げる焼売を楽しむ昭和レトロ酒場ランチ

西荻窪「シュウマイルンバ」大量の湯気が立ち上る蒸したて“三種焼売” 中央線グルメ
西荻窪「シュウマイルンバ」大量の湯気が立ち上る蒸したて“三種焼売”

この日、西荻窪に来た目的は別のランチ店だった。ところが目当ての店はすでにラストオーダー終了。昼食難民になりかけながら神明通り周辺を歩いていると、ふと一軒の店の前で足が止まった。

渋い外観は普通の古民家。店内を覗くと満席で、店外にはすでに1名の待ち客がいる。何を出している店なのかを細かく調べる前に、「ここは当たりかもしれない」という感覚の方が先に来た。私はそのまま列の最後尾に並んだ。

西荻窪「シュウマイルンバ」古民家を一軒丸ごと活かした渋い外観が特徴的な店
西荻窪「シュウマイルンバ」古民家を一軒丸ごと活かした渋い外観が特徴的な店

入店すると、古民家を一棟丸ごと改装したような空間が広がっていた。古い看板やブリキ玩具、黒電話やレコードが並び、昭和歌謡が流れている。さらに忙しい厨房から聞こえてきた「さぁここ頑張ろう!お客さん待ってるよー!」という声で店内の温度感が一気に伝わってきた。一方で、料理提供には時間がかかると事前説明があり、期待と同時に少しだけ覚悟も必要なランチになりそうだった。

西荻窪シュウマイルンバの昭和レトロ空間

西荻窪「シュウマイルンバ」昭和レトロをテーマにした空間が広がる店内
西荻窪「シュウマイルンバ」昭和レトロをテーマにした空間が広がる店内

シュウマイルンバは西荻窪駅南口から徒歩3分ほどの場所にある中華酒場だ。

店内に入ると昭和レトロをテーマにした空間が広がる。アンティーク雑貨や古道具が並び、木製建具や古材が活かされた内装はどこか懐かしい。昭和歌謡が流れる中、カウンター席もあり、一人でも利用しやすそうな雰囲気だった。

活気のある接客も印象的だった。店主と思われる方がスタッフへ声を掛けながら店を回しており、忙しさの中にも柔らかい空気がある。席へ着いた時点で、この日のランチは楽しめそうだと感じていた。

焼売定食が運ばれた瞬間の印象

西荻窪「シュウマイルンバ」一番人気の“焼売定食”は嬉しい“ミニ麻婆豆腐”付き
西荻窪「シュウマイルンバ」一番人気の“焼売定食”は嬉しい“ミニ麻婆豆腐”付き

注文したのは焼売定食。焼売三種に蒸し野菜、麻婆豆腐、ご飯、スープが付く構成だった。ただし、提供まではかなり待った。入店時に説明は受けていたものの、料理が到着したのは注文から約35分後。正直なところ長く感じた。

その分、卓上に置かれた蒸籠から立ち上る湯気は強く印象に残った。蒸したて出来立ての熱気が目の前に広がり、待たされた時間が一気に料理への期待へ変わる。

定食全体を見ると、居酒屋ランチの簡易的な定食というより、しっかり組み立てられた昼食という印象だった。

肉焼売が作った主軸への助走

西荻窪「シュウマイルンバ」噛むたびに肉汁が口の中いっぱいに広がる“肉焼売”
西荻窪「シュウマイルンバ」噛むたびに肉汁が口の中いっぱいに広がる“肉焼売”

最初に手を伸ばしたのは肉焼売だった。箸で持ち上げると大ぶりで重量感がある。口へ運ぶと豚肉の旨みが濃く、かなり肉肉しい。噛むたびに肉汁感が広がり、ふっくらした皮の中から濃厚な味わいが現れる。

醤油を付けなくても十分に味が成立しており、辛子との相性も良い。

この時点で「焼売が主役の店」という印象はかなり強くなった。そして次に控える焼売との違いにも興味が湧いてくる。

海老焼売が高めた山椒焼売への期待

西荻窪「シュウマイルンバ」プリプリした存在感がはっきり伝わる“海老焼売”
西荻窪「シュウマイルンバ」プリプリした存在感がはっきり伝わる“海老焼売”

続いて海老焼売を口に運んだ。肉焼売とは食感が大きく異なる。歯が入った瞬間に海老の弾力が返ってきて、プリプリした存在感がはっきり分かる。

肉焼売が旨みの厚みで押してくるのに対し、こちらは食感の楽しさが前面に出ている。

三種の焼売が単なる味違いではなく、それぞれ個性を持たせていることが分かったことで、最後に残した山椒焼売への期待がさらに高まった。

山椒焼売に意識が向いた瞬間

西荻窪「シュウマイルンバ」山椒の香りが鼻に抜ける瞬間が癖になる“山椒焼売”
西荻窪「シュウマイルンバ」山椒の香りが鼻に抜ける瞬間が癖になる“山椒焼売”

蒸籠の中で最後まで残していたのが山椒焼売だった。肉焼売と海老焼売を食べた後でも存在感が消えていない。箸で持ち上げる前から、どんな個性を持っているのか気になっていた。

口元へ近付けた時、最初に意識が向いたのは香りだった。肉の香りより先に山椒の存在を感じる。

同じ焼売でありながら方向性が明確に違う。肉焼売の力強さとも、海老焼売の弾力とも異なる軸を持っていることだけは、この段階で伝わってきた。

山椒焼売の輪郭が見えた瞬間

最初の一口

一口食べると、まず山椒の香りが抜ける。

肉焼売のような肉の押し出しでもなく、海老焼売のような食感の主張でもない。山椒が作る香りのレイヤーが印象の中心にある。

その後から肉の旨みが追い掛けてくる構成だった。

期待とのズレ

食べる前は山椒が強すぎる焼売なのかと思っていた。

しかし実際には山椒だけが突出しているわけではない。しっかり焼売として成立しながら、山椒が個性として輪郭を与えている印象だった。

ただし好みは分かれると思う。肉焼売のような分かりやすい旨みを期待すると、最初は少し戸惑うかもしれない。

一方で山椒の痺れや香りが好きな人なら、この個性はかなり癖になるはずだと感じた。

主軸として成立する理由

肉焼売は豚肉の旨みを楽しむ焼売だった。

海老焼売は食感を楽しむ焼売だった。

それに対して山椒焼売は香りを楽しむ焼売だった。

西荻窪「シュウマイルンバ」左下“山椒焼売”右下“海老焼売”上2個“肉焼売”
西荻窪「シュウマイルンバ」左下“山椒焼売”右下“海老焼売”上2個“肉焼売”

三種を食べ比べたからこそ、山椒焼売の立ち位置がはっきり見えた。もし単品で食べていたらここまで印象には残らなかったかもしれない。

定食全体の中で最も記憶に残ったのは山椒焼売だった。味の強さではなく、食後まで香りの余韻が残り続けたからだ。

焼売を食べ比べる楽しさを体験する上で、この一粒は中心的な役割を担っていたと思う。

山椒焼売を基準にした再訪判断

西荻窪「シュウマイルンバ」白い暖簾に赤い文字は美味い店の証
西荻窪「シュウマイルンバ」白い暖簾に赤い文字は美味い店の証

今回の体験で判断材料になるのは二つある。

一つ目は、注文後に蒸し上げる焼売のため待ち時間が発生すること。私は事前説明を受けていたが、それでも35分は長く感じた。時間に余裕のないランチ利用では気になる人もいると思う。

二つ目は、その待ち時間を受け入れられるだけの内容だったことだ。居酒屋ランチだからと軽く考えていたが、実際にはかなりしっかりした定食だった。

特に印象に残ったのは接客だった。ベビーカー利用のお客様へ丁寧に対応する姿や、店内全体へ向けた気配りを見ていると居心地の良さを感じる。

さらにご飯のお代わりをお願いした際、お代わりご飯には麻婆豆腐がかけられていた。思いがけず麻婆丼まで楽しめたのは嬉しい驚きだった。

西荻窪「シュウマイルンバ」お代わりご飯には麻婆豆腐乗るサプライズ
西荻窪「シュウマイルンバ」お代わりご飯には麻婆豆腐乗るサプライズ

再訪するなら次は夜営業を選びたい。今回はランチ利用だったが、昭和レトロ酒場としての空気を考えると、お酒と焼売、そして中華料理を合わせて楽しむ方が店の魅力をより深く体験できそうだ。

改善するとすれば注文方法だろう。次回は時間に余裕を持って来店し、焼売だけでなく他の中華料理や自家製サワーも一緒に試してみたいと思っている。

向いている人

蒸したて焼売を食べたい人、焼売の食べ比べを楽しみたい人、昭和レトロな中華酒場の空気が好きな人、時間に余裕を持った西荻窪ランチを楽しみたい人。

向いていない人

短時間で食事を済ませたい人、待ち時間をできるだけ避けたい人、ランチでスピード重視の利用を考えている人。

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シュウマイ ルンバ 西荻窪

【住所】〒167-0053 東京都杉並区西荻南3丁目8−19

【最寄り駅】:JR中央線JR総武線「西荻窪駅」から徒歩4分。 住宅街を飲み屋街が入り混じる一角に店を構える。 Googleマップで場所を見る

このブログでは、チェーン店では味わえない、その街ならではの魅力が詰まったグルメ情報を中心に発信しています。首都圏を中心に、個人経営の飲食店や地域に根付いた名店など、Web上では見つけにくい飲食店を実際に訪問し、実食をもとに率直な感想をまとめています。

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