十条「大西酒店」立ち飲み居酒屋で味わう手羽先唐揚げ|気軽な一人飲みで立ち寄りたい酒場

十条「大西酒店」手羽先のの半身のような“骨付き唐揚げ” 十条
十条「大西酒店」手羽先のの半身のような“骨付き唐揚げ”

2026年7月18日(土)の夜、スマホの位置ゲームをきっかけに埼京線へ乗る機会があり、十条で途中下車した。この日は事前に何軒か立ち寄り候補を調べており、最初に向かったもつ焼き店はすでに満席。木札も「準備中」に裏返っていたため諦め、二軒目の候補だった大西酒店へ向かった。引き戸を開けると運よく空席があり、そのまま入店した。

十条「大西酒店」立ち飲み店らしからぬ明るい外観が映える
十条「大西酒店」立ち飲み店らしからぬ明るい外観が映える

JR十条駅北口から徒歩約2分。店内は立ち飲み店らしからぬ明るさがあり、L字カウンターと3つの立ち飲みテーブルにもゆとりが感じられる。人と人の距離が近すぎず、調理音もほとんど耳に入らない。客層は20代から50代まで幅広く、この日は2人組以上がほとんどだったが、一人でも肩身の狭さは感じなかった。

19時頃は空席が目立ち、落ち着いて飲めそうだと思っていた。しかし最初のビールを飲み進める頃には次々と客が入り、19時10分を過ぎた頃には満席に。退店した20時頃には店の外で飲む人の姿まで見え、この店の人気ぶりを目の当たりにした。

ホタテ漬けで舌がゆっくり目覚める

十条「大西酒店」ノリで巻いて食べると磯の香りが口の中に広が
十条「大西酒店」ノリで巻いて食べると磯の香りが口の中に広が

最初に運ばれてきたホタテ漬けは、たっぷりとゴマが振り掛けられた身が小皿の上で静かに存在感を発揮していた。箸で持ち上げるとねっとりとした感触が伝わり、口へ運ぶとまずホタテそのものの甘みが舌に広がる。その後から漬けの旨味が重なり、味が強すぎない絶妙な加減だった。

添えられた海苔にホタテをのせ、わさびを少し添えて巻くと、噛んだ瞬間に磯の香りが鼻へ抜ける。ビールを流し込むと口の中がすっと整い、日本酒を合わせたらさらに映えそうだと自然に想像した。ゆっくり始まった食事のおかげで、この後の料理への期待も少しずつ高まっていった。

松浦えんまきのアジフライが待たせた理由

十条「大西酒店」自家製タルタルをたっぷり付けて食べる“松浦えんまきのアジフライ”
十条「大西酒店」自家製タルタルをたっぷり付けて食べる“松浦えんまきのアジフライ”

続いて注文していた松浦えんまきのアジフライ(自家製タルタル)が揚げられていく様子が目に入った。印象に残ったのは、フライヤーから取り出したあと、すぐには提供せず数分そのまま置いていたことだった。余熱で火を入れているようで、その待ち時間が妙に気になった。

十条「大西酒店」“松浦えんまきのアジフライ”のサクフワ断面
十条「大西酒店」“松浦えんまきのアジフライ”のサクフワ断面

届いたアジフライへ箸を入れると衣が軽く砕ける音が響き、中の身はふっくらとしている。噛むほどアジの旨味が広がり、自家製タルタルは酸味だけではなく独特のコクがあって印象的だった。

ただ、この時点では身体がもう少し油の力強さを求めている感覚もあった。ホタテ漬けのしっとりした余韻から自然につながる一皿だったが、次に何が来るのかを待っている自分がいた。

鶏のカラアゲが一気に空気を変えた

十条「大西酒店」手羽先のの半身のような“骨付き唐揚げ”
十条「大西酒店」手羽先のの半身のような“骨付き唐揚げ”

そこへ鶏のカラアゲが運ばれてくる。皿がカウンターへ置かれた低い音とともに、揚げたての香ばしい香りが立ち上がった。骨付き手羽先の半身のような形が並び、小ぶりながら存在感がある。

骨の部分をつまみ、そのまま口へ運ぶと、最初に皮のカリッという軽い音が響く。そのすぐ後から身のジューシーな肉汁が口いっぱいへ広がった。小ぶりだからこそテンポ良く食べ進められ、自然とビールへ手が伸びる。

300円という価格を考えると満足感は十分で、思わず追加注文したくなる気持ちが湧いてきた。店内が満席になり賑わい始めるタイミングとも重なり、一人で飲んでいても不思議と寂しさを感じなかった。

鶏のカラアゲでこの店らしさを感じた

十条「大西酒店」一般的な唐揚げとは一線を画す素揚げに近いフォルムが特徴的な“鶏のカラアゲ”
十条「大西酒店」一般的な唐揚げとは一線を画す素揚げに近いフォルムが特徴的な“鶏のカラアゲ”

唐揚げというより素揚げに近いその衣は、最後まで軽さを保ち油っぽさが唇へ残らない。身はしっとりしていて、塩気も酒を邪魔しない当たり方だった。

ホタテ漬けで感じた丁寧な味付け、アジフライで見た揚げ方へのこだわり。その流れが、この鶏のカラアゲで一本につながったように思えた。立ち飲みだから料理はほどほどという先入観は、この一皿で完全になくなった。

鯖旬菜南蛮漬けで食事が落ち着く

十条「大西酒店」口の中の脂をさっぱりと流してくれる“鯖旬菜南蛮漬け”
十条「大西酒店」口の中の脂をさっぱりと流してくれる“鯖旬菜南蛮漬け”

最後は鯖旬菜南蛮漬けを口へ運ぶ。旬菜も一緒に食べられるため、揚げ物が続いた後には箸が進みやすい。酸味のおかげで口の中もさっぱり整い、流れを締めくくる役割は十分に果たしていた。

一方で、この日の料理の中では最も印象は控えめだった。酸味をもう少し立たせるか、鯖の旨味をさらに前へ出すか、どちらかへ振り切っていたら記憶に残りやすかったように感じる。それでも揚げ物の後に食べる順番としては悪くなかった。

次は鶏のカラアゲを中心に組み立てたい

十条「大西酒店」サーバーの清掃が行き届いているのが伝わる“美味しい生ビール”
十条「大西酒店」サーバーの清掃が行き届いているのが伝わる“美味しい生ビール”

今回は2026年7月18日(土)19時頃から約1時間滞在し、支払いは3,410円(税込・キャッシュレス)だった。料理はいずれも価格以上に満足でき、皿の盛り付けにも清潔感がある。

接客も笑顔で気持ち良く、一人でも入りやすかった。ただ、調理担当者が作業中にスマートフォンを操作する場面があり、衛生面は少し気になった。消毒などを徹底しているのであれば問題ないと思うが、人によっては引っ掛かるポイントかもしれない。

次回訪れるなら、今回特に印象に残った鶏のカラアゲは外せない。そこへ季節の刺身系を組み合わせ、日本酒も注文してみたい。ビールサーバーの洗浄が行き届いているのか、泡がきめ細かく喉越しもすっきりしており、「酒店」の名を掲げる理由を最後の一杯まで感じられる一軒だった。

向いている人

  • 十条で一人飲みができる立ち飲み店を探している人
  • 料理もしっかり楽しみながら酒を飲みたい人
  • 駅近で気軽に立ち寄れる酒場を探している人

向いていない人

  • 静かな空間で長時間ゆっくり過ごしたい人
  • ピークタイムでも確実に座って飲みたい人
  • 衛生面に少しでも気になる点があると落ち着けない人

↓東京で出会えるおすすめグルメ「アジフライ」編↓

【関連記事】アジフライの概念が変わる!専門店でしか味わえないフワフワ食感の秘訣は?おろし方にあり!

大西酒店 十条店

【住所】〒114-0032 東京都北区中十条2丁目22−3

【最寄り駅】:JR埼京線「十条駅」から徒歩2分。 飲み屋街の一角に店を構える。 Googleマップで場所を見る

このブログでは、チェーン店では味わえない、その街ならではの魅力が詰まったグルメ情報を中心に発信しています。首都圏を中心に、個人経営の飲食店や地域に根付いた名店など、Web上では見つけにくい飲食店を実際に訪問し、実食をもとに率直な感想をまとめています。

紹介している店舗はすべて筆者自身が足を運び、料理の味わいだけでなく、店の雰囲気や立地、訪問時の印象まで含めて記録しています。実体験に基づいた情報を大切にしているため、初めて訪れる方でも参考にしやすい内容を心がけています。

いつもの外食から一歩踏み出し、新しい味や店との出会いを楽しみたい方に向けて、非チェーンの飲食店を中心に紹介しています。本ブログが、日々の食事選びや外出のきっかけづくりに少しでも役立てば幸いです。

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